BaTiO_3結晶におけるフォトリフラクティブ直交偏波4光波混合の位相整合特性を用いた電気光学波長分波(レーザ・量子エレクトロニクス)

概要

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常光線書込み・異常光線読出しのフォトリフラクティブ直交偏波4光波混合を用いた電気光学波長分波器を提案し, 位相整合特性に基づく分波特性を理論的に検討している.すなわち, 波長多重の信号光と前進ポンプ光の同じチャネル波長をもつ光の干渉で, フォトリフラクティブ結晶中に屈折率格子が誘起される.屈折率格子による後進ポンプ光の回折光に対し, 位相整合条件(ブラッグ条件)を満たすように, 結晶に外部電界を印加する.その結果, 前進ポンプ光と回折光の入・出射角度と外部電界の走査により, 希望するチャネル信号光を回折光に変換して, 分波できる.具体的な結晶としてチタン酸バリウム(BaTiO_3)結晶を考え, 信号光が結晶面に垂直入射する場合の分波特性を, 数値計算などから考察した.その結果, 波長0.5145μm近傍で, 結晶の大きさ4mm×4mmにおいて, 約0.2nmの波長間隔まで, 十分なクロストークで空間分離して分波できることが示された.また, 外部電界を, 読出し光の屈折率にのみ影響を及ぼす方向に印加しているため, 作られた屈折率格子を乱すことがなく, 高速応答が可能である.
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-02-01