周期分極反転構造媒質におけるポッケルス効果を用いた擬似位相整合可変多重波長変換(レーザ・量子エレクトロニクス)

概要

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周期分極反転構造における擬似位相整合を用いた周波数変換は高変換効率が得られることから注目されている. しかし, 一つの課題として, 波長可変性の問題がある. ここでは, 周期分極反転構造媒質に外部電界を印加し, そのポッケルス効果による屈折率変化を用いて擬似位相整合を満たす可変波長変換器を考えている. そして, 媒質を複数の素子に分け, 各素子に電界を印加し, その電界値の組合せにより, 周期分極反転構造媒質に周期的な屈折率変化(位相変調)をもたらす. その結果, 変換効率の減少が小さい多重波長変換が可能となる. 具体的にはLiNbO_3結晶における第2高調波発生と差周波数発生における波長変換特性を理論的に検討している. 各素子に印加する外部電界の組合せにより, 連続した波長変換帯域や分離された多重波長に対する変換などが容易に得られる. また, 差周波数変換により変換される多重波長信号を, 印加電界により高速に切り換えることが可能である. ここで提案された素子は, 将来のフォトニックネットワークの実現に有効であると思われる.
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-08-01