充放電におけるリチウム二次電池用黒鉛負極表面の化学状態解析リチウム二次電池負極の基礎検討
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概要
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充放電時に黒鉛層間にリチウムが出入りするときの黒鉛電極表面の化学状態を知るためにX線光電子分光(XPS)を用いて解析した。測定に際しては空気接触による電極表面変質を防ぐため、トランスファベッセルを用いた。黒鉛層間に挿入したりチウムはプラスイオン状態で存在しており、炭素は逆にマイナスに帯電した状態になっていると推察された。充放電後の黒鉛表面上には炭酸リチウムやフッ化リチウム等の形成を検出した。さらに初回充電時、電位が2.9Vから0.6V付近に達するまでは黒鉛層間へのリチウムのインターカレーションはほとんど無く、電解液の分解や表面皮膜の形成で充電電流が浪費され、これが放電ロス(リテンション)の一原因となっていることがわかった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-01-19
著者
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武内 瀞士
(株)日立製作所日立研究所
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本俸 英利
(株)日立製作所日立研究所
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本棒 英利
(株)日立製作所日立研究所燃料電池部
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百生 秀人
(株)日立製作所 日立研究所
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西村 勝憲
(株)日立製作所日立研究所
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堀場 達雄
新神戸電機(株)埼玉研究所
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村中 廉
(株)日立製作所日立研究所
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百生 秀人
日立製作所 日立研究所 エネルギー素子研究部
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本俸 英利
日立製作所 日立研究所 エネルギー素子研究部
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西村 勝憲
日立製作所 日立研究所 エネルギー素子研究部
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武内 瀞士
日立製作所 日立研究所 エネルギー素子研究部
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村中 廉
日立製作所 日立研究所 エネルギー素子研究部
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