エスクロー電子現金方式
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概要
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最近, von Solms等により, 無制限に匿名性を持つ電子現金方式は, money-launderingのような社会犯罪に無力であることが指摘されている[vSN92]. この対策として, エスクロー(key-escrow)の概念を取り入れることで, 匿名性を場合によって制限する電子現金方式[BGK95, SPC95]が提案されているが, これらの方式はいずれも, 支払の履歴から利用者(犯罪者)を追跡, 特定することはできるが, 利用者(犯罪者)から, 支払の履歴(証拠)を追跡することが困難であり, かつ, 犯罪者以外の利用者のプライバシに重大な不利益をあたえてしまうという, 重大な欠点を抱えている. 本提案方式では, 支払の履歴, 利用者(犯罪者)のいずれからも, 犯罪者以外の利用者のプライバシに被害を与えず, 追跡, 特定が可能である. さらに, 本提案方式では, 新しい電子現金に対する脅威を指摘し(crime prevention 3), それに対する対応策も示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-18
著者
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