適応的多値算術符号の高速化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
適応的多値算術符号は高速化が課題の一つである.高速化のためには符号化に必要な除算を避けることが一つの解決策であるが,頻度の総和(累積頻度の最大値)を2の巾に保つことにより除算をビットシフトに置き換えることかできる.このとき,1シンボル読み込む度に累積頻度を更新する従来手法を適用することは更新時間の大きな増加を招くため,ある程度入力シンボルを読み込んだ時点で累積頻度を一括して更新する手法(インターバル更新)が有効となる.本稿ではインターバル更新における頻度更新方法を最初に確率推定方法の形で与え,それを元に頻度更新の具体的なアルゴリズムを示す.実験結果から、インターバル更新と除算回避により20%の高速化が図れ,適切なパラメータ設定により圧縮率の劣化は多くの場合で1ポイント未満で抑えられることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-07-26