TCP転送に適したフロー制御型輻輳制御方式

概要

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将来のインターネットにおいては,多種多様なトラヒックのQoS保証が重要課題である.しかし,ルータにおける代表的な輻輳制御方式であるRED(Random Early Detection)を用いると,特に,TCPコネクション間で帯域分配等の不公平性が生じることが報告されている.また,複数サービスクラス化を目指したDiff-Serv(Differentiated Services)が注目されているが,これはクラス単位の制御機構であり,同一クラス内の不公平性は依然残っている.今後の柔軟なQoS保証を実現するためには,ルータにおけるフロー単位の制御機構が必要になると考えられる.そこで本稿では,フロー単位の不公平性,QoS保証の実現を目指し,フロー管理型輻輳制御方式であるDRED(RED with Dual-fairness metrics)を提案する.本方式は,ルータ独自の簡易なフロー管理により,バッファ内滞留パケット数とフロー継続時間をパケット廃棄確率に考慮することが可能である.また,TCPの輻輳制御機能と連携した方式であり,TCP転送に適している.
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-03-07