バイカッド特性を実現するOTA-C回路に関する一考察

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
本報告は,演算トランスコンダクタンス増幅器(OTA)と接地キャパシタによりバイカッド伝達関数を実現する手法について検討している.対象とする回路は,無損失積分器によりバイカッド伝達関数を実現する閉ループ構造を利用し,OTAと接地キャパシタを用いて構成されている.そして,入力端子の選択により低域通過特性,帯域通過特性,高域通過特性,帯域除去特性,および全域通過特性を実現することができる.しかし,前述の特性の実現条件に伴い,回路パラメータの独立性が失われる.そこで,比例要素を用いて回路パラメータを独立に設定する手法を提案している.また,本回路が低素子感度特性を有することも明らかにしている.PSPICEシミュレーションによる実現例を示し,本手法の有効性を明らかにしている.対象とした回路の基本構成は既に知られているが,本手法の導入により,従来の回路構成がさらに有用になると思われる.
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-01-17

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク