複素伝送零点の自己等化による帯域通過フィルタの設計とフォスター型等価回路(マイクロ波, ミリ波)

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概要

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本研究は, 通過帯域で振幅と群遅延が同じ帯域にわたり同時に平たんで, また阻止域では減衰極により選択性を確保した理想に近い特性をもつ帯域通過フィルタの設計法を提案する. 本設計法では, まず複素伝送零点を用いた自己等化により群遅延と振幅とを同じ帯域にわたり同時に平たん化できる原型低域通過型の回路網関数の設計法を提案する. そして, この特性の回路網をフォスター型回路で合成できることを示す. 更に, フォスター型回路の個々の回路素子に直接周波数変換を行えば従来の方法では避けられなかった群遅延特性の劣化を抑圧できることを示しこの手法による周波数変換で原型低域通過型の特性を忠実に周波数シフトした特性となる帯域通過フィルタのフォスター型等価回路を導く. 設計例として, 9次のベッセルフィルタを1組の複素伝送零点と1組の虚軸上の伝送零点で自己等化した帯域通過フィルタを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-01-01

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