血管形状に基づく肝臓領域の自動抽出(画像処理, 画像パターン認識)
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概要
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近年のCT (Computed Tomography)スキャナの急速な進展により,4時相(造影剤のないものを第1時相,造影剤が少し入った早期相を第2時相,造影剤が十分に入ったものを第3時相,造影剤が抜け始めたものを第4時相と呼ぶ) 1mmスライスのCT画像が肝臓がんの診断に使われるようになってきた。本論文は4時相CT画像のうち弟1時相と第3時相CT画像を用いて,下大静脈及び肝臓内の血管を追跡した結果に基づいた肝臓領域の自動抽出について述べる。最初に肝臓と血管を分離するしきい値を用いて3次元的なラベリングにより血管を追跡する。次に肝臓に接触する胃や脾臓は,しきい値処理により抽出した領域に対して3次元モフォロジー演算のErosion処理を施すことにより切り離すことかできる。最後に,より正確な肝臓領域を得るために,血管抽出結果より近似肝臓領域を構築する。この領域より観測領域を設定し,しきい値を求め,肝臓領域を抽出する。8症例による実験の結果,抽出された肝臓領域は目視で抽出した肝臓領域に極めて近いことが確認され,本手法は有効な手法と考える。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-05-01
著者
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田村 雄太
豊橋技術科学大学情報工学系
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斎藤 剛史
豊橋技術科学大学情報工学系
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齊藤 剛史
豊橋技術科学大学情報工学系
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斎藤 剛史
豊橋技術科学大学情報工学系:(現)鳥取大学工学部電気電子工学科
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金子 豊久t
豊橋技術科学大学情報工学系
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