マイクロセル用V字形ダイバーシチアンテナ(アンテナ・伝搬)

概要

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アンテナ高が低くセル半径が小さなPHSのようなマイクロセルシステムにおいては,アンテナは屋外路上に多数設置されるので視覚に入りやすく,都市内の景観に沿った形状にすることも重要である.またその端末は屋内で使用されることが多いため,電波は建物等により何回かの反射を経てアンテナに到達するようになり,多くの交差偏波を含んだ状態になっている.そこで,そのような伝搬特性を考慮した最適ダイバーシチアンテナとして,V字型に配置した棒状ダイバーシチアンテナを提案する.本論文では,モーメント法によるアンテナ放射特性の解析,及びダイバーシチ効果のシミュレーションにより,マイクロセルに適したV字形ダイバーシチアンテナの構成を示す.アンテナ利得についてはアンテナ傾斜方向では利得の向上が図れること,また,都市内伝搬では交差偏波成分が多くなるので,その状況を考慮したダイバーシチ効果を明らかにする.その結果,ダイバーシチ利得については従来のコリニアアンテナより効果があること,ダイバーシチ受信レベル1%値では3dB以上改善できることから,ストリートマイクロセル構成に適した特性であることを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-05-01