高品質な広帯域映像ストリーミングを実現するためのネットワーク性能要件について(IPベースネットワーク・サービスにおける品質と管理,及び一般)

概要

論文の詳細を見る
映像ストリーミングはデータ転送を行いながらバッファにデータを蓄積し、デコード・再生を行うアプリケーションである。その為、リアルタイム性を要求され、ファイル転送のように一旦データを全てダウンロードするようなアプリケーションに比べ、短時間におけるネットワークの変動の影響を受けやすい。特に、広帯域の映像ストリーミングでは、低帯域(iMbps程度)の場合に比べ、同一のネットワークでのパケット損失率では映像レベルでの劣化頻度が高く、且つ主観品質にも大きな劣化を与える事が分かっている。本報告では、広帯域映像ストリーミングを提供する為にネットワークに求められる品質条件を、配信アプリケーションやサーバ/クライアント環境での調整パラメータによる品質改善効果を加味したもとで評価した。その結果として、配信アプリケーションなどの各種パラメータ調整にかかわらず、パケット損失に対して厳しい品質が要求されることを報告する。また、その条件を満たし、ストリーミング品質を向上させるためのネットワークマネージメント機能について報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-03-04