食用貝の2-アミノエチルホスホン酸(2-AEP)の分布および分離
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概要
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この研究は16種類の食用貝中の2-AEPの存在と分布を明らかにし, これまでに報告されたリストに新しいデータを追加することを目的とした. 2-AEPは脂質画分とTCA不溶性画分に多く存在した. さらに, 2-AEPがテングニシ134g, ウチワエビ55g, ガザミ16gおよびウニ32gの各凍結乾燥物の脂質画分から, 酸分解, Dowex 50およびDowex 1のイオン交換クロマトグラフィーの組合せによって, それぞれ21mg, 9mg, 5mg, 2mg単離された. この単離した化合物は赤外線吸収スペクトルが合成品の2-AEPと一致し, さらに強酸による加水分解でのクロマトグラム的挙動の変化や無機リンの遊離は観察されず, この酸安定性はC-P結合の存在を示している. また, 合成品の2-AEPと単離した化合物は薄層クロマトグラムにおいて同じ挙動をした. この研究で使用した16種の食用貝は2-AEPを高い濃度で含有することが証明された.
- 社団法人日本家政学会の論文
- 1997-08-15
著者
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