児童期前半における生活時間構造の階層化と時間処理方略の発達
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概要
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本研究の目的は, 児童における生活時間の階層的構造の発達と時間処理方略の発達を検討することであった。本研究の被験者は, 小学校1年生, 2年生, 3年生の合計78名であった。生活時間構造の階層性を検討するために「カード分類課題」, 時間処理方略を調べるために「間隔時間比較課題」を行った。また, 時間処理能力を「カード配列課題」によって検討した。その結果, (1) 1年生から2年生にかけて, 生活時間の階層構造は高次なものになること, (2)イメージ・システム処理能力は2年生から3年生にかけてより高次なものへと発達すること, (3)より高次な階層的時間構造を有しているものは, 課題に適切な時間処理方略を使用することが明らかになった。さらに, 時間処理方略も言語処理方略からイメージ処理方略の順に獲得されることも示された。最後に, 今後の課題について述べた。
- 日本発達心理学会の論文
- 2005-08-10
著者
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