幼児の手あそびにおけるパフォーマンスの年齢による変化
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概要
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手あそびは手や身体を動かす歌のあそびで, 歌詞を表現する動きや, リズムを表す動きを歌を歌いながら行うものである。保育の中で手あそびは, 頻繁に活用されてきた。保育者と一緒に手あそびをするという日常行為の中に, 認知とパフオーマンスの発達を促す童要なシステムが機能していると推測される。パフオーマンスというのは遂行行動のことであり, すでに学習されている行動を実行に移し動作として表すことで, 外にあらわれた単なる行動や行為を示すものではなく知的な側面を含む活動である。知っている手あそびの刺激が与えられたときに, 幼児が提示された手あそびに対して, 知覚的認知をコントロールし幼児自身で手あそびを生み出したパフオーマンスを「手あそびのパフォーマンス」と定義し, 幼児の年齢ごとにどのように変化するのかを調べた。既に知っている手あそびとして『げんこつやまのたぬきさん』の刺激が与えられた。幼児のパフオーマンスについて検討した結果, 「動きの再生度」では, 2歳児と5歳児で差が見られ, 「動きの順序性」は, 1歳児から3歳児の間に高まるが3歳児から5歳児にかけて差はなくなり, 「リズムの再生度」は2歳児から3歳児の問にリズムに合うことが示された。手あそびは, リズムに合わせて身体を動かしたり歌うことを獲得する幼児期に, 動きや歌の模倣を促し, さらに幼児が自発的にあそびの発展を楽しむことを促すものであることが示唆された。
- 1998-04-10
著者
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