6種の微細藻類におけるアコヤガイ稚貝の摂餌率,消化率および消化盲嚢中色素量の比較
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概要
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アコヤガイ稚貝を用いて,6種類の培養微細藻類を摂餌した場合の摂餌率,消化率および消化盲嚢に含まれる植物色素量について比較検討した。稚貝1個体,1時間あたりの摂餌細胞数はT-Iso (Isochrysis aff. galbana, clone T-Iso), Pavlova lutheri, Nitzschia closterium, Dunaliella tertiolectaでは10.0×<10>^6〜10.6×<10>^6細胞でほぼ同程度の摂餌率であった。しかし,Tetraselmis tetratheleでは6.6×<10>^6細胞でやや摂餌率は低く,Chaetoceros gracilisでは12.8×<10>^6細胞とやや高い摂餌率であった。消化率はD. tertiolecta(75.2%)が最も高く,次いでT-Iso(67.2%), Ch. gracilis(61.5%), P. lutheri(57.9%), Ni. closterium(45.6%)の順であり,T. tetratheleの消化率は最も低く42.1%であった。各微細藻類の摂餌により稚貝の消化盲嚢に含まれる植物色素量は増加したが,摂餌した培養微細藻の種類によって消化盲嚢に含まれる植物色素量は異なっていた。
- 2002-07-15
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