潮汐に伴うアサリ漁場底層水中の植物色素量と懸濁粒子量の変化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
熊本県菊池川河口域のアサリ魚場において, 潮汐に伴う底層水中の植物色素量(クロロフィルa, フェオ色素量)と懸濁粒子量およびセジメントトラップで採集した沈降粒子中の植物色素量と粒子束の変化について調べた。底層水中のクロロフィルa量は, 満潮から高潮時に増加し, 干潮から低潮時に減少した。また, 沈降粒子中のクロロフィルa量も満潮から高潮時に増加し, 干潮から低潮時に減少した。これらのことからアサリ魚場では満潮時に沖合から植物プランクトンが補給されていることが推察された。潮汐とアサリの摂餌活動の関係を調べた結果, アサリの消化盲襄に含まれるフェオ色素量は満潮から高潮時に著しく増加した。アサリは, 餌料が増加した満潮時から高潮時に活発に摂餌活動を行っていることが示唆された。また, アサリ魚場の底層水中にはクロロフィルaとフェオ色素を多く含む微細粒子が多いことが確認された。
- 2001-03-15
著者
関連論文
- アコヤガイに対する小麦デンプンとパン酵母の餌量価値
- 6種の微細藻類におけるアコヤガイ稚貝の摂餌率,消化率および消化盲嚢中色素量の比較
- 潮汐に伴うアサリ漁場底層水中の植物色素量と懸濁粒子量の変化
- アカガイ人工種苗の養殖漁場における成熟過程
- アサリ漁場の餌料環境としてのセジメント
- アコヤガイ稚貝の成長におよぼすIsochrysis aff. galbana, Clone T-Iso 餌料密度の影響
- 植物性餌量の摂餌指標としてのアコヤガイ稚貝の消化盲嚢色素量
- アコヤガイ付着期初期稚貝のろ水率と摂餌率におよぼす餌料濃度の影響
- アコヤガイ付着期初期稚貝のろ水率と摂餌率におよぼす水温の影響
- アカガイの生残および生理状態におよぼす塩分の影響
- 大量へい死発生養殖場におけるアコヤガイの血清成分
- 穿孔性多毛類のアカガイ貝殻への穿孔状況とその駆除法