98. 新生仔および成獣マウス肝細胞小器官の形態計測
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概要
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肝細胞の微細構造は小葉中心部と周辺部とで差のあることがこれまで成獣について報告されている。しかし、生後発育中の肝について中心部と周辺部の細胞を区別して小器官を計測した報告はない。今回は新生仔および成獣マウスについて中心部と周辺部の細胞の小器官をWeibelのpoint counting法によって定量的に測定した。成獣では細胞容積当りのミトコンドリア容積は周辺部の細胞に大きく、滑面小胞体は中心部の細胞で発達しており、粗面小胞体は部位による差がほとんどなかった。この結果は成獣ラット肝におけるLoudの報告と一致する。生後0日ではミトコンドリア, 滑面および粗面小胞体いずれでも小葉内部位による差は認められなかった。以前我々はG6pase, ornithine carbamoyltransferase (OCT)およびsuccinate dehydrogenase (SDH)活性は成獣では周辺部に強いが、新生仔では小葉全体均等であることを報告した。今回の結果からOCTおよびSDH活性の分布は小葉内におけるミトコンドリアの量的分布と対応しているが、G6Pase活性については滑面および粗面小胞体の量的分布と対応しないことがわかった。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1978-11-01
著者
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