49. Adenylate cyclase活性検出法の検討
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概要
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Adenylate cyclaseの各種組織における組織化学的検出はいくらか報告はあるけれどものびなやんでいるといえる。この1つの理由は、adenylate cyclase検出法を、Reikら(1970)が報告してからいくつかの改良が重ねられて来てはいるけれども(Howell and Whitfield ; 1972, Wagner et al., ; 1972)、その後、LeMay and Jarrett(1975)が捕捉剤として用いている鉛に酵素活性を阻害する作用のあること、およびまたこの鉛に非酵素的基質を分解する触媒作用があることを主張してから検出方法自体が問題となって来ているためである。その後カルシウムを捕捉剤とした法(Rechardt and Hervonen, 1976 ; Rechardt and Harkonen, 1977), ストロンチウムを捕捉剤とする方法(Schulze et al., 1977), バリウムを捕捉剤とする方法(Ke-mpen et al., 1978)等がそれらの改良法として提出されている。今回これら各方法それぞれを検討したところ、鉛法で強陽性と報告されている肝毛細胆管、腎刷子縁等はカルシウム、ストロンチウム等を捕捉剤とした場合、特に陽性の所見を示さず、その局在には大きな差が認められた。現在、先に報告したguanylate cyclase活性と共に、特に中枢神経系における超微局在を検討中である。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1978-11-01
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