76. 有尾両生類の赤筋の特性と分布
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
無尾両生類幼生の尾筋は赤筋と白筋が一定の分布をなして存在する(渡辺, 佐々木1974, 佐々木1974)。今回は有尾両生類の尾および胴部の赤筋の分布と, その組織化学的特性を他の動物の筋と比較しながら考察する。H. tokyoensis, H. nigrescensの幼生および変態後の尾および胴部の筋をクリオスタットで切片にし, 主としてSDH(Nachlas et al., 1956), ATPase (Khan et al., 1974), また電顕的検索を行なった。発生段階のst64(碓井等1939)では表層の1〜2層は小型筋で, 強いATPase活性を示し, またSDH活性も強陽性である(赤筋)。一方, 深層の大型筋はATPase, SDH活性は共に弱い(白筋)。次にK_2EDTAで前処理後のATP-ase活性(pH9.4)は白筋は著しく低下するが赤筋はむしろ強陽性となる傾向が認められる。この現象はK_2EDTAの前処理が4℃でも19-20℃でも同じである。この場合, 尾でも胴部でも特に脊索の高さの両側に位置する筋群に限ってATPase強陽性の小型筋が深部の白筋中に混在するのが明瞭に認められる。これらの小型筋はまたSDH活性も強陽性である。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1977-10-20
著者
関連論文
- ウシガエル幼生に投与したCompound48/80の尾部における影響について(形態学)
- P-21 皮膚細胞における紫外線(UV-B)の影響 : 誘発アポトーシスと光回復効果(皮膚・血管,一般演題(示説発表),第42回 日本組織細胞化学会総会・学術集会)
- アフリカツメガエル(Xenopus laevis)の発生における内分泌攪乱化学物質の影響
- ニホンアカガエル・オタマジャクシの変態における尾ヒレの吸収について(形態学)
- サンショウウオ胚の口咽頭膜について(形態学)
- 前肢切除無尾両性類幼生の鰓蓋穿孔部の血管について(形態学)
- 有尾両生類幼生尾筋のサテライト細胞について(発生学)
- 無尾両生類変態過程における鰓蓋穿孔部位の透過および走査電顕的研究(発生学)
- カナヘビ(Takydromus tachydromoides)尾部筋の組織化学的・電顕的研究(形態学)
- ドジョウ(Misgurnus anguillicaudatus)の赤・白筋の組織化学的・電顕的研究(形態学)
- エゾアカガエル幼生の変態における尾部筋の組織化学的研究(発生学)
- 有尾両生類の赤, 白筋の分化と局在(発生学)
- P II-49 マウス耳下腺腺房細胞のX線誘発アポトーシス
- P-23 宇宙飛行イモリ肺の解析
- B-6 イモリ肺の塩基性色素によるメタクロマジー細胞
- IC-O27 中軸骨格形成におけるプロテオグリカンの細胞化学的、免疫電顕的局在
- IC-O26 プロテオグリカン分泌表皮細胞におけるbrefeldin Aの効果
- IC-O25 無尾両生類幼生の脊索周囲におけるプロテオグリカン
- I-D-P-1 アフリカツメガエル胚の発生に伴う表皮細胞内顆粒のコンドロイチン硫酸の出現
- 両生類幼生の表皮下薄層顆粒の形成と微細構造(細胞)
- スズガエルBombina orientalisにおけるUVB照射によるDNA損傷と修復
- IIB-26 アフリカツメガエル初期胚の頭部形成におけるエストラジオールおよびTCDDの複合影響(骨・歯・唾液腺その他,一般演題発表,第46回日本組織細胞化学会総会・学術集会)
- 1A1 無尾両生類幼生の変態時の尾部組織におけるセリウム塩反応。
- II-B-3 両生類幼生の変態における尾部の線維素溶解現象について
- 無尾両生類幼生の変態時の尾部筋におけるマクロファージのカラー走査電顕像(発生学)
- オタマジャクシの尾部血管におけるalkaline phosphataseの酵素組織学的研究(形態学)
- 無尾両生類幼生の変態時における尾部筋の毛細血管(発生学)
- 無尾両生類の変態における尾筋細胞のルテニウム赤染色による電顕的観察(発生学)
- I-A-2 両生類の変態における尾部の加水分解酵素の局在
- 変態時における無尾両生類幼生尾部の神経筋接合部(発生学)
- 2-IV-26 無尾両生類幼生のLDHアイソザイムの免疫学的研究
- 90. オタマジャクシの変態における加水分解酵素の局在
- オタマジャクシの変態における尾の加水分解酵素の局在(細胞学)
- 両生類幼生におけるLDHアイソザイムの免疫学的研究(生化学)
- 無尾両生類幼生の尾の変態における加水分解酵素の局在(細胞学)
- 76. 有尾両生類の赤筋の特性と分布
- 無尾両生類幼生の変態における尾部筋の組織化学的研究(発生学)
- 無尾両生類幼生の変態における尾部筋のLDHアイソザイムについて(発生学)
- 1. 無尾両生類幼生の尾部筋の電顕細胞化学的研究
- R. japonica幼生の変態時における尾筋の変化(発生)
- 6. 無尾両生類幼生の変態における尾筋の酵素組織化学的研究
- II-C-24 中軸骨格形成におけるビスフェノールAおよびフタル酸n-ブチルの影響(総合,一般演題 ポスター発表,第45回日本組織細胞化学会総会・学術集会)
- I-C-18 17-βエストラジオール、およびダイオキシンがアフリカツメガエル初期胚頭部にもたらす細胞死(運動器・アポトーシス,一般演題 ポスター発表,第45回日本組織細胞化学会総会・学術集会)
- 30-II-01 17 β-estradiolによる両生類幼生眼球の細胞死(眼球・皮膚,一般口演,第44回日本組織細胞化学会 第35回日本臨床電子顕微鏡学会 合同学術集会)
- ラット切歯エナメル器の未熟樹状細胞と抗シスタチン
- P II-46 抗シスタチンC抗体によるラット切歯エナメル器内の樹状細胞の検出
- B-34 スプライソソーム構成タンパク質およびRNAの局在とアポトーシス
- B-3 側線器有毛細胞への蛍光色素FMl-43の取り込み
- 無尾両生類幼生の尾筋のATPase活性(発生学)
- 無尾両生類幼生の尾部筋の光顕および電顕的研究(形態・細胞・遺伝)
- 無尾両生類幼生の尾部筋の組織化学的・生化学的研究。(細胞学)
- 無尾両生類幼生の変態における尾部筋の組織化学的・電顕的研究(発生)