6. 無尾両生類幼生の変態における尾筋の酵素組織化学的研究
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概要
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各種無尾両生類幼生の尾部筋に表層筋(赤筋)と深層筋(白筋)があり, その光顕的電顕的差異および酵素組織化学的なSDH, LDH, ホスホリラーゼ反応産物の局在性と変態における変化についてはすでに報告した。今回はRana catesbeianaウシガエルとXenopus laevisアフリカツメガエル幼生の変態における両筋層のグリコーゲン代謝と解糖系に関与する酵素のアルドラーゼ, ヘキソキナーゼ, ホスホフルクトキナーゼそしてクレアチンキナーゼ活性の変化を組織化学的に検討した。各発生段階幼生の尾部中央部を組織試料とし, クリオスタット切片を作り, 各酵素の検出を試みた。(Simon H. '66 and Sigel P. '69)変態前は, 酵素活性反応産物は両筋層に存在するが, 特にアルドラーゼは小型な表層筋に顕著であった。変態の進行に従って筋細胞の退縮は著しく, 各酵素反応産物も減少の傾向を示した。変態後期では, 深層筋はほとんど退縮し, 表層に反応産物のある小型筋がわずかに散在した。アルドラーゼ, クレアテンキナーゼ反応産物は筋原繊維間の筋形質等に認められた。更に, DISC電気泳動法で検出したアルドラーゼアイソザイムは変態と共に筋肉型の泳動帯の酵素活性が著しく低下した。
- 1977-10-20
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