65. ラット海馬領野の神経膠細胞について
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概要
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ラット海馬領野灰白質に分布する星状膠細胞は他の脳部と比較してその形態学的並びに組織化学的な特徴がやや異っている様である。歯状回や海馬の表在層に分布する星状膠細胞の突起は塩化金昇汞法によってよく発達した樹枝状の分岐を示している。電顕的には膠細胞の細胞質には細胞内小器官がしく胞体は明るい。膠細胞の突起にはしばしば神経膠細線維,リポフスチン顆粒を認める。多くの膠細胞の突起は神経線維やSynapseの間隙を満たしている。この部の灰白質のSDH活性は他の大脳皮質に比べて活性は強いが, 星状膠細胞に局在するTPPaseの活性が極めて弱く, 血管壁のみ陽性に反応する。又G6PDHの活性も極めて弱く, 膠細胞の存在が確認出来ない程である。ACPaseの活性は膠細胞の核を中心として広い範囲にわたって微細な顆粒として認められ, 他の脳部に分布する膠細胞よりも数が多い。
- 1977-10-20
著者
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