48. IDPN投与ラットにおける末梢神経・骨格筋病変の組織化学及び電顕的研究
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概要
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ラットにIDPNを投与すると, 脊髄前角運動神経細胞のproximal axonに軸索肥大病変がみられる事実はChouら(1964)により指摘された。しかし, その末梢神経・筋病変については不明である。今回, 成熟雄wistar ratsにIDPN 30mg/Kg/日を経口投与し, 検索。脊髄前角内軸索肥大病変spheroidは1W後より出現し, 次第に著明となった。坐骨神経は, 15W以降, waller変性が現われ進行(光顕・電顕)。後肢諸筋の運動神経終末には, 15W以降, 萎縮と変形(elongation・branching等)がみられた(筋線維ときほぐし法によるcholinesterase染色)。後肢諸骨格筋には, 15W以後, type II fiber atrophyが現われ, 進行するも, 20Wの時点で, grouped atrophyの所見は認められなかった。IDPN投与ラットの神経・筋病変は, motor neuron diseaseのそれと類似点が多く, その病態究明の糸口となる可能性を指摘したい。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1977-10-20
著者
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