10. CCK・PZ産生細胞についての研究
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概要
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〔目的〕1964年Jorpesらにより, 胆のうを収縮させるコレシストキニン(CCK)と膵から酵素を分泌させるパンクレオザイミン(PZ)が同一のべプタイドである事が証明され単離された。1976年矢島らにより合成された脱硫酸CCK-PZ(27-Tyr-CCK・PZ)を用い螢光抗体法により, 大胃腸管に於ける産生細胞の検索を行った。〔方法〕27-Tyr-CCK・PZを家兎の皮下に免疫して抗血清を作製し, ラジオイムノアッセイによりその抗体の性状を確認した。この抗血清を用い, 開腹手術時得られた人胃腸管の標本を凍結乾燥後ジエチルピロカーボネイト固定し, 螢光抗体法直接法により染色を行った。又, ペルオキシダーゼ法による染色及びガストリン産生細胞との交差を調べた。〔結果〕人十二指腸空腸の粘膜下層部に両法にて特異的に染色される細胞を得た。この細胞は十二指腸に最も多く, 消化管々腔に接し内分泌細胞の形態で, CCK・PZ産生細胞と考えられる。ヌ我々の作製した抗血清とガストリン産生細胞が交差反応する事が判明したが, ペンタガストリンの吸収にて除外する事が出来た。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1977-10-20
著者
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