8. 標識抗体法手技におけるGMA-Quetol523包理法の応用 (第一報)
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概要
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串田らによって考案されたQuetol523を主体とした包埋法(1975)を用いて、一般的な光学顕微鏡的染色(H-E, Azan, PASなど)と免疫組織化学的染色を行なって観察した結果、従来のパラフィン包理法などに比べて、すぐれた染色像が得られたので報告する。試料を、aldehyde系固定液により固定し、アルコール脱水後包埋した。この包埋法では、包埋剤混合液は低粘度で組織片への浸透が容易である。薄切は、1〜2μ程度で行ない、染色は、従来行なわれている方法に従って、脱包埋せずに行なった。免疫組織化学的染色には、卵白albumin・ovomucoid・lysozyme・BSAなどを抗原として用い、得られた抗体グロプリンより作成された標識抗体は、従来通り、DEAEセルロースで分画後、染色に用いた。その結果、本包埋法によると、従来のパラフィン切片に比べて、より一層鮮明な組織像が得られるとともに、明瞭な特異反応が観察され、従来の包埋法では、判別因難であった細胞レベルでの特異反応を観察することが可能である。なお、切片は、脱包埋せずに染色したが、包埋剤の染色は、全く観察されなかった。硬化ブロックは、薄切が容易である。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1977-10-20
著者
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