天然産着卵ふ化情報および飼育幼魚のアイソザイム分析から推定された伊勢湾ロトラフグの産卵集団構造
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概要
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1993年4月中・下旬に伊勢湾口産卵場でソリネットにより天然産着卵を採集し, 11曳網地点(St.)の分布, 7St.の産卵指数, 4St.の飼育幼魚の筋肉中PGMおよび2St.の肝臓中IDHアイソザイム分析から産卵集団構造を推定した。天然産着卵の一様分布はなく, 各St.の産卵期間は平均7日間であり, 親魚数の多さが示唆された。PGM-cおよびIDH-N遺伝子頻度は東西の海域間で約0.200,0.170の違いから2群の存在が示唆されたが, 2系群とするにはさらに検討が必要であろう。稀に出現する遺伝子型および遺伝子頻度から, 天然産着卵関与の親魚数が少なくとも61∿233尾と推定された。これら遺伝解析の結果は天然産着卵の分布やふ化情報から得られた知見からも裏付けられた。
- 社団法人日本水産学会の論文
- 2000-01-15
著者
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鈴木 伸洋
瀬戸内海区水産研究所:(現)養殖研究所
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佐藤 良三
養殖研究所日光支所
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神谷 直明
三重県庁
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辻ケ堂 諦
三重水産技術センター伊勢湾分場
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岡田 一宏
三重県尾鷲栽培漁業センター
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佐藤 良三
養殖研究所日光支所:(現)西海区水産研究所石垣支所
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