脊髄髄内転移を来したと思われる小細胞肺癌の1例
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概要
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背景.肺癌の脊髄髄内転移が生前に臨床上,問題となることは稀である.症例.70歳,男性.2001年4月より小細胞肺癌stage IIIB (cT4N2M0)の診断のもと,全身化学療法(CBDCA+VP-16,5コース)と胸部放射線照射(2Gyx25回,計50Gy)を行った.同療法終了後の評価でPRの効果を得た.11月中旬より左下肢のしびれ,さらに12月に入り両下肢脱力感,しびれと直腸膀胱障害が急速に進行した.脊椎MRIを施行し,Th11〜12レベルの脊髄内にT2で高信号,T1で低信号,Gd遺影にて均一に遺影される腫瘤を認めた.肺癌の脊髄髄内転移を考え放射線照射を開始したが症状の改善を認めず,診断から約2ケ月後,呼吸不全のため死亡した.結論.小細胞肺癌の脊髄髄内転移の1例を報告した.診断に脊椎MRIが有効であったが,その予後は不良であった.(肺癌. 2003;43.331-334)
- 日本肺癌学会の論文
- 2003-08-20
著者
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