ヘッドホンステレオ聴取の実態調査とTTSからみた聴力への影響
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概要
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本研究では, まず100人の人々を対象に, ヘッドホンステレオをどの程度のレベルで聴いているかということについて実態調査を行った。その結果, 聴取レベルの分布を求めたところ, 平均値は80.5dBAであったが, 全体の約3分の1は85dBA以上であり, 更に8%の人は90dBA以上であった。次に20人の被験者に対し, 幾つかの音楽を用いて1時間の暴露実験を行い, TTS(騒音性一過性域値変化)を測定した。また, 既存のTTSの予測手法を用いて, 2時間暴露の予測計算も行った。これらの暴露実験及び予測計算結果を基に, 暴露レベルとTTSの関連性を導き, 聴取レベルの分布からヘッドホンステレオ聴取における聴力への影響について検討した。その結果, 1, 2時間聴取の場合, 10%未満の人々に8dB未満のTTSが生じる可能性が示された。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1997-06-01
著者
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太田 利彦
京都大学
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高木 興一
京都大学大学院
-
青野 正二
京都大学大学院工学研究科環境工学専攻
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高木 興一
京都大学大学院工学研究科
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工藤 陸行
京都大学大学院工学研究科環境工学:(現)(株)タクマ
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太田 利彦
京都大学大学院工学研究科環境工学
-
山中 伸行
京都大学大学院工学研究科環境工学
-
山中 伸行
京都大学
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青野 正二
京都大学大学院工学研究科
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