減壓による氣泡發生と超音波減衰
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概要
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普通の水は空氣を飽和近くまで溶解してゐるが、温度の上昇又は壓力の低下によつて溶解度が下るから過飽和となり、氣泡の析出が起つて超音波を吸收する筈であるが、水中に核となるべき固體微粒が無ければ析出は起らない。温度上昇の場合の實驗は既に發表したが、本研究では93kcの超音波を用ひ、固體微粒を懸濁せる水と清水とに就て減壓を行つた場合の超音波吸收を測定した。其結果は温度上昇の場合と同樣、固體微粒があれば著しい吸收が起るが、清水ならば殆んど影響されないことが明かになつた。氣泡の發生と消滅の時間的の遲れも觀察し得た。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1943-08-28