(2)確診
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概要
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肺癌の確定診断は組織検査によってなされるが,喀痰および気管支鏡下の擦過による細胞診にもとづいて,高率に診断可能である.患者の負担が少ないのみならず,X線撮影困難な肺門型肺癌の診断に関して,細胞診の持つ意義は大きい.組織学的には扁平上皮癌,腺癌,未分化癌,特殊細胞癌に大別され,扁平上皮癌が最も多く,50%を占め,腺癌15%,未分化癌30%の割合とされていた.近時,電子顕微鏡による肺癌細胞の微細構造の検索の結果,未分化癌細胞にも組織発生学的分化の微が確認されるにつれて,未分化癌の占める割合は低下の傾向にある.また,扁平上皮癌も詳細に検索すれば小腺管様構造を有することが多いがこれは呼吸上皮の扁平上皮化生にもとづくと考えれば当然のことと想像される.ホルモン産生型特殊細胞癌は扁平上皮癌および未分化癌の一部に認められることが多く,電顕的にも特殊穎粒が証明される.
- 日本肺癌学会の論文
- 1974-12-30
著者
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