早期肺癌の臨床的背景と外科治療成績

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概要

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1972-1990年に経験した肺門部早期肺癌67例と肺野末梢部早期肺癌106例, 計173例の早期肺癌の臨床的背景と外科治療成績について検討した.早期肺癌は, 近年, その絶対数が増加すると同時に肺癌手術数に対する割合も上昇してきた.発見動機としては検診発見が多く肺門部早期肺癌の70%, 肺野末梢部早期肺癌の87%を占めた.組織型は, 肺門部早期肺癌では扁平上皮癌が97%と大多数を占め腺癌が3%, 肺野末梢部早期肺癌では腺癌が72%, 扁平上皮癌は24%, その他の組織型が4%であった.術後累積生存率は, 早期肺癌全体では5生率82%, 10生率54%で, 部位別では肺門部早期肺癌の5生率76%, 10生率42%, 肺野末梢部早期肺癌の5生率86%, 10生率64%であった.早期肺癌術後に他臓器の重複癌に罹患する症例を多数認め, また, 第2癌の発生には注意を要する.
日本肺癌学会の論文
1992-12-20

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