11.甲状腺がん肺転移の経過 : 第10回支部活動 : 中国・四国支部

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概要

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我々は当科を訪れた甲状腺がん患者140例中,肺転移を認めた乳頭状腺がん12例,〓泡状腺がん3例,未分化がん1例の計16例について,その肺転移像の経過を,組織像,年令などについて検討した。甲状腺がん肺転移例16例中,12例(75%)は乳頭状腺がんで,その肺転移像は粟粒散布像を含む播種型が多く認められたが,〓脆状腺がんのそれは全て結節性であつ,未分化がんの1例はがん性リンパ管炎型を呈していた。また乳頭状腺がんで若年者の粟粒散布像を含む播種型の4例では、原発および肺転移巣への積極的治療を試みていないのにも拘らず,肺転移巣には長期間にわたり変化がみられず,かえって転移巣の軽快がみられるものもあって,1O年以上の長期に生存し,経過良好であるが,同じ乳頭状腺がんでも,55才以上の高令層の症例や,同じ分化型の腺がんでも,〓胞状腺がん,さらに未分化型のものでは,比較的短期問に肺転移巣の増加または増大をきたして死亡している。
日本肺癌学会の論文
1973-12-25

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