口腔及び附屬管腔の固有振動數に就て
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概要
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著者等は既に各種共鳴器の固有振動數に就て報告したが、此の際に用ひたと略同樣の方法に依り、人體口腔及び附屬管腔の固有振動數を測定した。この測定結果と同一人の發聲した母音曲線並びに該母音の周波數分析器による解析から得られたFormantを比較して兩者の間の密接な關係を求める事が出來た。母音を特徴付ける一因子と見做されてゐるFormantは、本邦に於ても既に多くの人々によって求められてゐるが、その成生要因に就ては不明瞭の點が多かつた。我々の測定結果はこの點に就て、一部を明快に解決し尚囁語母音の生成要因をも明にした。こゝにその實驗結果の一部を報告する。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1944-07-20