血友病患者におけるESWLの経験
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概要
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症例は44歳,男性.28歳時に血友病B(第IX因子活性1%以下)と診断され,紹介医にて加療中であった.平成3年4月より,左側腹部痛,肉眼的血尿が出現,左腎結石と診断された.結石は22×14mm,間歇的に肉眼的血尿が続くため,ESWLによる治療を予定した.治療に先立ち第IX因子製剤投与により,凝固時間,活性部分トロンボブラスチン時間,トロンポテストが正常化すること,第IX因子インヒビターが存在したいことを確認した.術前に第IX因子1,000Uを投与し,MPL-9000(17kV,2,363発)にて破砕した.第IX因子の補充は,術後2日間は12時間毎に1,000U,以降8日間は24時間毎に1,000U,7日間は24時間毎に500Uとし術後,17日目まで続けた.肉眼的血尿は3日目には消失し,超音波,CTでは腎周囲への出血,血腫の形成を認めたかった.凝固因子を補充し,凝固系を正常化することで血友病に対して安全にESWLを施行できた.
- 1993-03-20
著者
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