紀伊半島四万十累帯白亜系砂岩の重鉱物組成とその時代的変化
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概要
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紀伊半島四万十累帯白亜系砂岩の重鉱物組成およびザクロ石の化学組成を検討した.重鉱物組成は別所(1997)の結果と併せると6タイプに区分でき, それらは時代的な変化を示すこと, ザクロ石の化学組成は時代が新しくなるつれてスペッサルティン成分に乏しくなり, パイロープ成分に富むアルマンディンが増加すること等が明らかになった.以上の変化は後背地の源岩構成の違いや火成活動の消長を反映したものと考えられ, 既知のデータと併せ考察すると, 紀伊半島四万十累帯白亜系の後背地では白亜紀中期には花崗岩や片麻岩が卓越していたが, 時代とともに酸性の火成活動が活発化していったと推定される.また, この陸側の後背地には現在の内帯と同様な岩石のほかに, グラニュライト相に達する変成岩が存在し, 白亜紀後期になると, こうした変成岩からの供給が増加したと推定される.
- 2000-09-25
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