島後層群と南隠岐リッジ
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概要
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隠岐島後の上部漸新統〜中部中新統は, 下位から, 時張山, 郡および久見の3累層からなり, それらは一括して島後層群と命名される。時張山累層は主に中〜酸性火成岩類からなり, 2部層に区分される。郡累層は層厚・岩相の側方変化が著しく, パイモーダルな火山噴出物に起源をもつ河川成の堆積物を主体とし, 5部層に区分される。久見累層は主に河川, 浅海および深海成の砕屑物と珪藻質堆積物からなり, 5部層に区分される。島後層群の形成過程は時張山累層(〜20 Ma), 郡累層〜久見累層下部(20〜15 Ma)および久見累層上部の堆積期(15〜10? Ma)の3ステージに区分される。このステージ区分にしたがって日本海南西部の第三系を比較すると, この地域の第三紀堆積盆地はリッジートラフ構造を示し, 巨視的には島後-島根半島間の南隠岐リッジで二分されるとみなせる。
- 日本地質学会の論文
- 1992-03-15
著者
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