硬質レジン前装冠に関する基礎的研究 : 歯科用合金とオペークレジンとの接合性について
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概要
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歯科用合金とオペークレジンとの良好な接合が得られる操作条件を解明する目的で本研究を行った.本実験には, 4種の歯科用合金(金合金, 金銀パラジウム合金と2種のNi-Cr合金)と光重合型硬質レジン, 加熱重合型硬質レジンを使用した.EPMAによる合金とオペークレジンとの接合界面の観察, 合金被着面をサンドブラスト処理, 酸エッチング処理した場合のオペークレジンとの接着強さの測定, さらに, 熱サイクル試験が接着強さにおよぼす影響についての検討などを行った.その結果, 次のような結論が得られた.1)合金被着面をサンドブラスト処理, 酸エッチング処理したいずれの場合も, 合金とレジンは緊密な接合状態を示していた.2)EPMA分析により, 合金とレジンとの間に, 元素の相互拡散がないことから, 化学的な結合はしておらず, 機械的な結合によるものであることが示唆された.3)サンドブラスト処理した合金被着面は, 合金とレジンとの機械的結合にとって有利な表面構造を示した.4)オペークレジン層の厚さを薄くすると, 機械的維持による接着効果が向上することが確認された.5)熱サイクル試験の結果から, 合金とレジンとの接着強さは経時的に大きく低下した.
- 1988-01-25
著者
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