チタン鋳造体表層の反応生成物について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
チタン鋳造の鋳型壁面に高純度酸化物ペレットを用い, チタン鋳造体表面の反応生成物に関する基礎的研究を行い, また予備的実験として, 表面の色彩的な変化と生成物の相関を求めるため高純度チタン板に加熱処理を行った.それぞれの表面を入射角2度の薄膜PSPC法およびEPMAなどで検討したところ次のような結果が得られた.高純度チタン板を大気中で加熱処理すると, 表面の主要な生成物はルチルであり, そして, このルチルの生成は900℃以上で急激に増加した.一方, 600℃以下の着色の成因である生成物は, 今回の薄膜PSPC法の条件では決定できなかった.実際のチタン鋳造の工程を経たチタン鋳造体の表面層では, 鋳型壁に用いた各種の高純度酸化物ペレット中の主要な元素の侵入深さは, 石英>アルミナ>マグネシアおよびジルコニアの順に大きく, チタベストPSは石英に次いで大きかった.鋳型温度900℃の場合, チタン鋳造体表面へのシリコンの侵入深さは鋳型表面のシリコン濃度に依存し, シリコン濃度が一定の場合その侵入深さは鋳型温度に依存した.またシリコンが侵入したチタン鋳造体表面の凝固層組織は, 鋳型温度によって変化した.
- 1992-07-25
著者
-
日比野 靖
明海大学歯学部歯科材料学講座
-
橋本 弘一
元明海大学歯学部
-
橋本 弘一
明海大学歯学部歯科材料学講座
-
橋本 孝雄
明海大学歯学部歯科材料学講座
-
和田 賢一
明海大・歯・材料
-
和田 賢一
明海大学歯学部歯科材料学講座
-
赤岩 祐一
明海大・歯・x線分析室
-
安藤 芳昭
明海大・歯・x線分析室
-
赤岩 祐一
明海大学歯学部X線分析室
-
安藤 芳昭
明海大学歯学部X線分析室
-
黒岩 昭弘
明海大学歯学部歯科材料学講座
-
胡内 秀規
明海大学歯学部歯科材料学講座
-
長谷川 裕司
明海大学歯学部歯科材料学講座
-
日比野 靖
明海大学歯学部機能保存回復学講座歯科生体材料学分野
-
橋本 弘一
明海大学歯学部
関連論文
- 合着用グラスアイオノマーセメントの機械的性質に及ぼす要因 : 粉液比が圧縮強さと破壊靭性値に及ぼす影響
- 各種補強材によるレジン床義歯の補強効果について
- 硬質レジンならびにガラス繊維教化材のテレスコープ義歯外冠への応用
- CAD/CAMを用いた純チタン製クラウンの加工 : その1 機械加工法と鋳造法との適合性の比較
- 熱水浸漬がフッ素徐放性修復材料のダイアメトラル引張強さに及ぼす影響
- 熱水浸漬後の支台築造用コンポジットレジンの曲げ強さと圧縮強さの変化
- 光照射後の試料保管条件が可視光線重合型修復材料の重合収縮に及ぼす影響
- 可視光線重合型修復材料の重合収縮について
- 可視光線重合器の光出力が光硬化型修復材の物性に及ぼす影響
- 破断したfileのSEM観察