チタン鋳造用スピネル埋没材に関する研究 : 第1報 MgO-Al_2O_3-ZrO_2系の組成およびチタンとの反応性について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
チタン鋳造用埋没材としてスピネル埋没材を開発した.スピネル埋没材はMgO, Al_2O_3, ZrO_2からなり, 練和液には乳酸アルミニウム水溶液を使用した.混液比は0.2とした.このスピネル埋没材を高温で加熱した際の埋没材中のスピネル生成量と室温での膨張を測定した.1, 200℃で60分加熱後の残存膨張量は0.3〜0.7%であった.しかし, この膨張量ではチタンの鋳造収縮を補償するに足りなかった.膨張量をY(%), スピネルの生成量をX(%)とするとY=-1.52+0.074X, r=0.9なる関係が求められた.また, 鋳造体表層には30μmの反応層が形成されていた.反応層の硬さは鋳造体内部より大きく, これはアルミニウムと酸素がチタンに固溶したためと考えられた.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1994-05-25
著者
関連論文
- チタン研磨面の汚染
- チタン鋳造用スピネル埋没材に関する研究 : 第2報 フッ化物を添加した場合の熱的諸性質
- 一室加圧型チタン鋳造機に関する研究 : 第2報 鋳型通気性が鋳造欠陥に及ぼす影響
- チタン用遠心鋳造により偏析の可能性
- U字型キャビティ内のチタン湯流れ
- アコースティックエミッション解析によるチタンの変形・破壊機構に関する研究 : 第2報 シリカ-アルミナ-リン酸塩埋没材の鋳型に鋳造したチタン表層の多層構造組織の役割
- アコースティックエミッション解析によるチタンの変形・破壊機構に関する研究 : 第1報 空気中加熱によって生成させた酸素安定化αケースと針状組織の役割
- 巻き込まれた埋没材との反応によってできるチタン鋳造体の内部欠陥
- チタンの研削に関する研究 : (第2報)アルミナ系の市販ビトリファイドホィール
- チタンの研削に関する研究 : (第1報)炭化珪素系の市販および試作ホィール
- 非貴金属系合金の研削に関する研究 : (第5報)電着ホィールによるNi-Cr合金の定荷重研削
- 非貴金属系合金の研削に関する研究 : (第4報)ビトリファイドホィールによるNi-Cr合金の定荷重研削
- 非貴金属系合金の研削に関する研究 : (第3報)一定荷重によるCo-Cr合金の研削
- 非貴金属系合金の研削に関する研究(第2報)
- 非貴金属系合金の研削に関する研究 : 第1報 試験装置の試作と2, 3の歯科用ホィールについての結果
- 適正な加熱膨張を確保するためのリングファーネスの設定温度と係留時間
- 鋳造雰囲気の違いによるチタン鋳造体の機械的性質
- 鋳造時の鋳型空洞の圧力挙動 : 一室加圧型鋳造機の場合
- チタン鋳造体表面下の鋳巣
- シリカを含む埋没材の鋳型に鋳造したチタンの表層鋳巣
- チタンと陶材の焼成時界面反応
- チタン湯流れに関する遠心鋳造と圧力鋳造の比較検討
- メッシュ空洞内のチタン湯流れに及ぼすアルゴン置換の効果
- チタン湯流れと鋳壁成分による鋳造体汚染の関係
- チタン湯流れ模様に及ぼす流速の影響
- 流れの可視化によるメッシュ空洞内のチタン湯流れの研究
- 安定化ジルコニアでカプセル化した石英を含むチタン鋳造用埋没材 : 鋳造体の機械的性質と表面反応層
- チタン鋳造用スピネル埋没材に関する研究 : 第1報 MgO-Al_2O_3-ZrO_2系の組成およびチタンとの反応性について
- 純チタンとTi-6Al-4V合金の湯流れの相違点
- スピネルを含む鋳型に鋳造したチタン表層の反応層
- 一室加圧型チタン鋳造機に関する研究 : 第1報 圧力の作用原理と鋳込み特性との関係
- 初期凝固層によるチタン湯流れの時間変化
- 歯科精密鋳造における「標識元素溶解法」を用いたチタン湯流れの研究 : 2.板状鋳型における湯流れと欠陥の関係
- 歯科精密鋳造における「標識元素溶解法」を用いたチタン湯流れの研究 : 1.流れの可視化の原理と単純な鋳造体への適用
- 焼付用非貴金属合金と陶材との界面における焼成時の反応について(III) : 焼成時Cr酸化物を多く生成する市販合金
- チタンの鋳造における鋳込み時間の測定
- チタン用遠心鋳造機の回転特性について