コンポジットレジンインレーの適合性について : 第2報 MOD型窩洞における軸側壁のテーパーと適合性との関係

概要

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本研究は, MOD型窩洞におけるコンポジットレジンインレーの適合性を改善することを目的とした.その改善策として3通りの方法が行われた.第1は窩洞軸側壁のテーパーを大きくすること, 第2は分離剤を2度塗布すること, 第3はスペーサーを用いることであった.材料としては, 光重合型のClearfil CR Inlay, Lite-fil CR Inlay, および熱重合型のSR-Isosit-Inlay/Onlayが実験に供された.第1および第2の方法は, インレーの適合性を改善させるのに有効であった.しかし, この2種の方法を組み合わせて用いたとしても, 歯肉側壁でのインレーの浮き上がりを50μm以下にすることはできなかった.流動性の高いシリコン印象材をスペーサーとして使用することは, 光重合型のインレーにおいて窩洞適合性を大きく改善した.しかし, 今回使用した印象材は, 光重合型のインレーの重合を阻害する作用があり, この作用のないスペーサーの開発が必要であると考えられた.熱重合型のインレーについては, 今回の適合性を改善させる方法では, 顕著な効果は得られなかった.
1991-07-25