歯科用接着性レジンのセラミックスに対する接着挙動について(第1報)
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概要
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歯科用接着性レジンのセラミックスに対する接着強さを検討した.接着剤はMMA, 4-META, PMMA, TBB-Oの組成の試作品とこれにシランカップリング剤を応用したもの, およびパナビアEXを用いた.被着体はVITA社焼付用陶材VMK68のdentin色とOpaque色, Kyocera社の人工歯根材料BIOCERAMを使用した.シランを含まない試作レジンとPanavia-EXはどちらもこれらの被着体に対し接着性を示したが, シランを応用した試作レジンはさらに優れた接着性を示した.しかしどの接着剤も長期間の水中浸漬により接着強さの低下を示し, 臨床的応用には不充分と思われた.BIOCERAMはシランを含む試作レジンと優れた接着性(1ヵ月水中浸漬で213kgf/cm^2)を示した.一方, 引張接着試験時の, 陶材の破壊され易さを調査したところ, Panavia-EXでは接着強さが大きい場合, 被着体破壊を起こし易かったが, 試作接着性レジンでは陶材の破壊を起こした例はなかった.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1984-11-25
著者
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