コンポジットレジンインレー修復法の確立に関する研究 : 第1報各種重合方式の違いがレジンの機械的性能に及ぼす影響についての基礎的検討

概要

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この研究は, 各種重合方式がレジンの機械的性能に及ぼす影響について検討を加える目的で行われた.実験には, インレー用コンポジットレジン4種, 自家重合型コンポジットレジン3種, 可視光線重合型コンポジットレジン5種が用いられ, 製造業者の指示に従った重合方式, 光線加熱重合を追加したもの, 加熱加圧重合を追加したものの3種の重合方式によって調整されたレジン試片に対し, ヌープ硬さ, 曲げ強さ, 圧縮強さ, ダイアメトラル引張強さを測定したところ, 以下のような知見を得た.1.追加重合を行った修復用レジン試片ではヌープ硬さの上昇がみられた.2.光線加熱或いは加熱加圧重合を追加した場合, レジンの曲げ強さは上昇し, 特に自家重合型レジンでは, 光線加熱追加重合の方が加熱加圧重合よりも高い値を示した.3.追加重合によって, 修復用レジンの圧縮強さ, ダイアメトラル引張強さは僅かに上昇した.4.追加重合による機械的性能の向上とレジンのフィラー組成との間に, 特に相関は認められなかった.5.コンポジットレジンの物性の向上のためには, 加熱重合を追加することが有効であろう.6.今回試作されたIC-2レジンは機械的性能からみて有望なレジンと思われ, 今後より詳細な基礎的・臨床的検討が待たれる.
1989-03-25

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