側鎖にフルオロアルキル基をもつメタクリレート系シランカップリング剤の合成とそれらのガラス板に対する処理効果

概要

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シリカ/レジン界面の接着強さと耐水耐久性の向上のために, 疎水性のフルオロアルキル鎖と重合性基を含む新規シランカップリング剤3-[2'-メタクリロイルオキシ)-1'-(1H, 1H-(4-トリフルオロメチル)オクタフルオロペンチル)エトキシ]プロピルトリメトキシシラン(MA5bF)と3-[2'-メタクリロイルオキシ)-1'-(1H, 1H-(8-トリフルオロメチル)ヘキサデカフルオロノニル)エトキシ]プロピルトリメトキシシラン(MA9bF)を合成した.それぞれのシランで改質したガラス板に対するレジンの引張接着強さ, ならびにガラス表面に対する混合レジンモノマー(50%Bis-GMA, 50%TEGDMA)の接触角を検討し, 3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(3-MPS)ならびに1H, 1H, 2H, 2H-ノナフルオロヘキシルトリメトキシシラン(4F)/3-MPSの混合シランと比較した.その結果, MA5bF処理の場合, 引張接着強さは3-MPSと同等であった.しかしながら, MA9bFの接着強さは3-MPSに比べ非常に低かった.また, MA5bFで処理されたガラス板に対するレジンモノマーの接触角は, 3-MPSと比較して有意に低く, MA9bFでは3-MPSに比べ有意に高かった.
2000-11-25