中国における外資事業の新たな経営課題
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概要
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中国経済の高い成長は1979年の開放経済政策から2004年の今日まで続いており、沿海都市部は世界の工場と呼ばれるまでになった。経済成長の要因は、安価で豊富な労働力を基にした組み立て工場モデルによる民営企業の発展と積極的な外資企業誘致、さらに国内市場の拡大である。同時に内陸農村部の開発遅れによる沿岸都市部との経済格差は深刻な社会問題となっている。農村部からの出稼ぎ労働者は低賃金と劣悪な労働条件の下で搾取されてきたが、政府の農村部振興政策や労働基準法強制などによる労働環境の改善の結果、出稼ぎ労働の減少による労働力不足の問題が生じている。事業が拡大する企業において特に外資企業においては管理職や技術職の不足が問題である。労働集約的生産のビジネスモデルは優位さが限定的となり、国内市場がより重要度を増してくる。外資企業にも市場経済における成長が期待され、外資企業の事業も新しい戦略が求められる。日系企業は、評価の高い雇用の安定を基礎に、目本企業が優れている人材の教育と育成に投資し、目標と成果をめざす合理的な経営により、激変する労働環境のなかで優位と競争力を得られる。
- 上武大学の論文
- 2004-12-27
著者
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