讃岐白味噌の新製造法 : 讃岐白味噌の品質向上法(第2報)
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概要
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多糖少塩型の白味噌製造工程における大豆処理条件を検討し, 従来実施されてきた水煮換水煮熟法から蒸煮法に改変する画期的方法を考案した.あわせて熱仕込法と冷仕込法を比較検討し以下の結果を得た. 1) 高圧短時間連続蒸煮装置(研究用simulator)を用いて処理した大豆は, 洗浄, 浸漬した生大豆の色調に近似した. 2) 一般的な蒸煮缶(Test plant)を用いて処理した大豆のY%は, 大豆の種類によって異なるが, 52〜56%の値を示した.従来法による処理大豆の表面色は53%付近であり, 色調に関しては新法による処理がすぐれている. 3) 処理大豆の表面色は60℃以上の温度域で, 時間を横軸, 温度(圧力)を縦軸にとった場合の曲線で囲まれる面積に強い相関性を有することが示唆された.すなわちこの面積が小さいほど表面色のY%の値が高くなる傾向が見られた. 4) 冷仕込味噌は予想に反して若干Y%が高い値を示し, タンパク溶解率・分解率共に高い値となった. 5) 製品味噌の官能審査の色調評価は良好な順からアキシロメ, カナダ産, アキヨシとなり, 従来法による製品はアキヨシ大豆使用仕込区と近似した.6) 従来法に比較して新法は, 大豆処理時間の大幅短縮, 排水処理施設に係る大幅負荷軽減, 省エネルギー, 省労働力など経済面からきわめて有利であり, 画期的な白味噌製造法であることが結論づけられた.
- 1997-11-25
著者
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