分散システムの性能予測方法の検討
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概要
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本報告では、分散システムの設計初期において重要な性能予測の方式について述べる。具体的には、性能値の積み上げ方式と離散型のシミュレーションを利用する方式を提案する。積み上げ方式は、モデルとなるシステムについて実測を行い、実測値を統計分析して回帰式を求める。この回帰式に見積もり対象のシステムのパラメータを代人し、基礎となる性能値を求める。この性能値を積み上げて見積もり値を求める。本方式についてTPC-Aを元にしたOLTP業務のモデルで評価を行なった結果、性能見積もりの方式として有望であるとの結論を得た。シミュレーションを利用する方式は、積み上げ方式と同じモデルでの評価の結果、積み上げ方式と同等の精度が得られた。しかし、設計初期の見積もり方式としては、実施の容易さと早さの点から積み上げ方式が有利である。積み上げ方式は、より多くのシステムのモデルと性能レンジでの評価を蓄積することにより、適用範囲を広げることができる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-03-19
著者
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臼渕 啓明
NTTデータ通信(株)開発本部
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臼渕 啓明
Nttデータ通信(株)技術開発本部
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持田 直穂
NTTデータ通信(株)技術開発本部
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岩金 純市
NTTデータ通信(株)技術開発本部
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林 真紀
NTTデータ通信(株)技術開発本部
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臼渕 啓明
Nttデータ通信(株) 開発本部