感覚的協和理論の作曲への応用
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概要
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多くの音楽様式が混在する現代においては、どのような音楽様式にも適用することができ、音楽の聴覚的な把握に貢献する中立的な音楽理論の必要性は高いといえる。このような状況を背景として、本報告では、量的に不協和度を算出する感覚的協和理論の作曲技法への三つの応用例が提示される。この12等分平均率を前提とする三つの例は、(1)感覚的不協和度の差異による音高構成の設計、(2)声部の澄明性の差異による音高構成の設計、そして(3)「R協和音列」に関する応用例である。R協和音列は、基準音を中心とした上下に対称的な音程構造を持ち、「和声二元論」を例証する音響現象である。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-12-22