文化財保存修復における三次元デジタルアーカイブの可能性
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概要
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文化財保存修復を行うのと同様に保存修復過程の記録を行うことは、必要不可欠な活動である。特に仏像では、形状を記録するために様々な方法で記録が行われてきたが、正確さに欠けていた。しかし、非接触三次元計側機を用いることで、文化財の立体形状を正確に記録することが可能となった。この技術を用いることで、形状を三次元的に記録するだけではなく、採寸やレプリカ制作といったデータの二次利用も期待できる。本論では、静岡県指定文化財「善名寺木造薬師如来坐像」の修理に先立ち、修理前の立体情報を非接触三次元計測機で記録保存した。本事例を取り上げ保存修復における三次元デジタルアーカイブの可能性と、この技術が保存修復の分野で普及していくためにはどうすればいいのか、文化財保存修復に携わる者の立場から報告する。
- 2002-11-15
著者
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岡本 篤志
大手前大学史学研究所オープン・リサーチ・センター
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牧野 隆夫
吉備文化財修復所:東北芸術工科大学 美術史・文化財保存修復学科
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岡本 篤志
吉備文化財修復所
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長島 茂
吉備文化財修復所
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上野 惠士
吉備文化財修復所
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長島 茂
吉備文化財修復所:東京貿易テクノシステム株式会社
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上野 惠士
吉備文化財修復所:東京貿易テクノシステム株式会社
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