更年期障害の客観的評価と背景因子に関する検討
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概要
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<目的>更年期障害のより適切な症状評価のために平成12年日産婦更年期スコアの重みづけを行った。<方法>1,168名に対し郵送法による,匿名性と任意性を確保した自記式アンケート調査を実施した。839通が回収され(回収率71.8%),そのうち回答不備,手術既往例を除いた742例を解析の対象とした。スコア22項目の重みづけには主成分分析,重回帰分析,妥当性の検討にはSpeamanの相関係数を用いた。<成績>抽出された5因子の主成分得点と非標準化係数より得られた値を整数化してスコア得点とした。月経不順群と閉経群を合わせた計409名を閉経後の経過年数で,更年期群と閉経後経過群の2群に区分して,更年期指数の変化をみた。その結果,閉経後5年で区分した場合で両群間に初めて有意差が認められた。3群間には有意差があり,順調群30.11±21.36,更年期群42.54±27.30,閉経群32.58±23.28であった。生活習慣と更年期指数の関係では月経順調群の7項目中5項目で有意差が認められた(p<0.05)。更年期群では睡眠時間が7時間以上の者が6時間以下の者に比して有意に高かった(p<0.05)。更年期群における職業,家族関係,社会活動と更年期指数の関係では,夫の有無,夫との関係の良不良で有意差が認められた(p<0.05)。<結論>重みづけをすることで,臨床応用上有効な指数であることが示唆された。
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