イオン電極法による環境試料中硝酸イオンの定量
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概要
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イオン電極法を用いて環境試料中の硝酸イオンの定量を行うに当たり,共存成分の妨害及びその抑制方法の検討を行った.その結果,陰イオン界面活性剤の妨害が大きく,数mg/lの共存でも低濃度の硝酸イオンは定量不能になるが,ハイポーラスポリマーピーズカラムによる吸着又はラウリルアミンとの難溶性塩として除去することにより,妨害抑制が可能であることを明らかにした.又,塩化物イオンの妨害は硫酸銀を添加する方法で抑制できる.しかし,亜硝酸イオンが同時に共存していると過剰の銀イオンは亜硝酸イオンの妨害を著しく増大させる.従って,スルファミン酸による亜硝酸イオンの分解を確実に行う必要がある.確立した方法を用いて排水,じんあい抽出液中の硝酸イオンの定量を行ったところ,キシレノール法による分析結果とよい一致を示した.本法の定量下限は2mg/l,定量値4.6mg/lのときの変動係数は7%,53 mg/lのときは4%で,分析所要時間は約20分であった.
- 1980-09-05
著者
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