薄層クロマトグラフィーによる潤滑油添加剤の分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
潤滑油に用いられている数種類の添加剤について,TLCによる分離挙動を検討した.ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)と高分子添加剤の分離には逆相系が有効であった.各種金属系清浄分散剤は,前処理に塩酸を用いることでこれら添加剤のクロマトグラムを特徴づけることができた.無灰清浄分散剤は,順相系で展開後,ニンヒドリンを用いてコハク酸イミドを選択的に検出できた.これらの添加剤の定量範囲は,ZnDTPが0.1〜4μgであることを除けば,1〜10μgであった.潤滑油中でZnDTPとスルホネート系の添加剤は他の添加剤と相互作用をするため定量には至らなかったが,TLCを用いたこれらの手法は,潤滑油中に含まれる添加剤の実用分析法として有効であることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1988-09-05
著者
関連論文
- エンジンオイルへの燃現生成物混入メカニズムの解析
- ジアルキルジチオリン酸亜鉛の薄層クロマトグラフィ-による定量法を用いたジブチルジチオリン酸亜鉛と"ポリアミノ-ポリイソブテニルスクシンイミド"の錯形成反応の解析
- ガラス転移領域での比熱変化を用いたポリジメチルシロキサンの定量
- 薄層クロマトグラフィーによる潤滑油添加剤の分析